「ゲームテスターを始めたい」「ゲームテスターは稼げる?」と思っているあなたへ。
当記事ではゲームテスターの仕事内容や「こんなはずじゃなかった」とミスマッチを発生させないために知っておきたい注意点を解説します。
ゲームが好きなら誰でもできる仕事と認識されることが多い「ゲームテスター」ですが、ゲームテスターにはデメリットも存在するため、知っておかなければ「やめておけばよかった」ミスマッチを感じる可能性も。
本記事ではゲームテスターの仕事内容や心構えの他、求人の見つけ方についてご紹介します。
メリットだけでなく注意点を知って、快適に働きましょう。
ゲームテスターの仕事内容
最初に本項目では、ゲームテスターの仕事内容について紹介します。
ゲームテスターは、発売前のゲームをプレイして、ユーザーが快適にゲームができるようにチェックを行う、ゲーム開発における品質管理が主な仕事です。
以下で仕事の流れを詳しく解説していきます。
テストプレイでゲーム内のバグを見つけ出す
まず初めに、テストプレイを行いゲーム内のバグを見つけ出します。これをゲームテストといいます。
正しい動作ができているかどうかを確認するために、さまざまなシチュエーションを試してみてバグが起こらないかをチェックしていきます。
バグの原因を特定する
次に、ゲーム内でバグを見つけたら、バグの原因を特定します。これをデバッグといいます。ゲームテスターは、単純にゲームをプレイしてチェックをするのではなく、仕様書に沿って動作に問題がないか確認していきます。
また、バグの原因を明らかにするために、さまざまなシチュエーションでゲームを行って比較をします。どういった条件下でバグが起きるのかを繰り返し分析して、バグが起きる原因を検証していきます。
ゲーム内バグを報告する
バグの原因を特定したら、ゲーム開発者にバグの内容を報告します。バグを改善するのはゲームテスターではなく、ゲームの開発者が行います。そのため、ゲームテスターは、バグの内容を詳細に記録して、ゲームの開発者が記録を見て改善しやすい状態を作ることが大切です。
また、バグ内容の報告だけでなく、一人のゲームファンとして、ゲームをプレイした感想を求められることもあります。このように、ゲームテスターは、より良いゲームを作っていくために必要不可欠な工程を担っている仕事といえます。
在宅でゲームテスターの仕事を行う3つのメリット
ゲームテスターは、在宅で仕事を行うことができます。ここでは、ゲームテスターの仕事を行う3つのメリットをご紹介します。
1:発売前のゲームをプレイできる
まず、ゲームテスターの最大のメリットとして「発売前のゲームをプレイできること」が挙げられます。ゲームで遊びながら仕事ができて、一般ユーザーでは味わえない発売前のゲームを楽しめるので、攻略方法を独自で見つけることも可能です。
また、開発現場の情報やトレンド、最新技術に触れる機会があるのも魅力の一つです。「どんな風に作品が作られていくのか」とゲームの裏側を知りたい人にぴったりな仕事です。
2:専門的なスキルが必要ない
2つ目のメリットはゲームテスターの仕事をするためには、これといった専門的なスキルが必要ない点です。そのため、未経験でもゲームテスターの仕事が可能です。
必要なスキルを挙げるとするならば、根気強さと、バグを報告する際に、資料をまとめるための最低限のPCスキルです。
ゲームテスターは、大量の細かな作業を期限内にやり終える必要があるため、コツコツと仕事を進められる人に向いています。
また、ゲーム開発者にバグを報告する際に、誰が読んでも理解できるような内容で資料をまとめることができれば、その後の業務を円滑に進めることができるでしょう。
筆者もゲームテスターの経験がありますが、バグ内容を具体的にまとめたせいか「仕事がしやすかったからまた声をかけさせてもらいます」と言われ、継続して仕事を貰う機会もありました。
したがってゲームテスターは作業よりも「報告の仕方」に重点を置くと相手にとって良いイメージを与えられます。
3:在宅で好きな時に仕事ができる
最後のメリットは、在宅で好きな時に仕事ができる点です。ゲームテスターは、在宅での仕事が可能なため、自分次第で仕事を行う時間をコントロールできます。
もちろん納期は設定されていますが、1日のうちの稼働時間や始業・終業時間は自由なので、本業が休みの土日に仕事をすることも可能です。
在宅でゲームテスターの仕事を行う3つのデメリット
ここでは、ゲームテスターの仕事を行う3つのデメリットをご紹介します。
デメリットを確認し、ミスマッチを無くしておきましょう。
1:ゲームを自由にプレイすることはできない
まず、ゲームを自由にプレイすることができない点です。ゲームテスターは、ゲーム開発者の仕様書に沿って、仕様書どおりに問題なく動作ができるか、バグが起こらないかを確認するのが仕事です。
指示通りに仕事を行いながら、バグを見つけるためにずっと集中し続ける必要があるので、正直ゲームを自由にプレイできる場面はほとんどありません。
また、自分が好きではないジャンルのゲームに携わることも多いので、ゲームの種類や仕事内容を選ぶこともできません。
2:単純作業が苦手な場合は苦痛が大きい
ゲームテスターの仕事は、単純作業であるため苦手な場合は苦痛に感じるでしょう。仕事内容は、あくまでもテストを行うことであるため、同じ動作を繰り返し行い、検証項目の抜け漏れがないかを確認するのは、思っている以上に地味な仕事です。
単純な作業が続いても「もっとこうしたら良くなるのではないか」などといったように、ゲームをより良いものにしていくために思考できる方には向いているでしょう。
3:目への負担が大きい
ゲームテスターは、ゲームを長時間プレイするため目への負担が大きいです。動作チェックをするために、ずっと画面に集中していると知らないうちに目を痛めてしまいます。
筆者もゲームテスターの仕事を1日7時間ほどしていましたが、ドライアイが悪化して眼科で目薬を処方してもらうこともありました。
目を一度痛めてしまうと、日常生活に支障をきたしてしまうので、仕事を始める前には、ブルーライトカット眼鏡を用意するなどの対策をしておくことをおすすめします。
ゲームテスターが必ず持つべき3つの準備品
ここでは、ゲームテスターが必ず持つべき3つの準備品についてご紹介します。
1:スマートフォン
ゲームテスターの仕事をするには、スマートフォンが必要です。
在宅でできるゲームテスターの仕事は、スマートフォンのアプリゲームのテストが多いです。そのため、iPhoneもしくはAndroidのスマートフォンを用意しておきましょう。
2:パソコン
ゲームテスターの仕事には、パソコンゲームのテストもあります。スマートフォンのゲームテストでも、ゲーム開発者から渡された仕様書に沿って仕事を進めていくので、仕様書を確認するためにもパソコンは必須です。
また、テスト後には開発者にテストの報告で資料を作成する必要があるので、パソコンを用意して最低限のPCスキルは押さえておきましょう。
3:ゲーム機
ゲームソフトを開発している企業で仕事をする際には、ゲーム機が必要になります。ただし、ゲーム機を使用するゲームソフトは、持ち出しNGの仕事も多いので、在宅で仕事ができる求人は少ないです。
ゲームテスターの平均報酬
ゲームテスターの仕事内容やメリット・デメリットについてはわかりましたが、実際どれくらい稼げるのか気になりますよね。
ここでは、ゲームテスターの平均報酬について紹介します。
ゲーム会社の正社員の場合
ゲーム会社の正社員の平均年収は約456万円です。(2017年Find Find Job!調査)
また、国税庁の令和2年度「民間給与実態統計調査結果」によると、日本の平均年収は約433万円で、それと比較するとゲームテスタの正社員の平均年収はやや高い傾向にあります。
業務委託の場合
業務委託の場合は、求人ボックスによると、月給35〜45万円が多く、年収で300〜420万円といった報酬体系になっています。業務委託は、正社員ではないため、単発や中期の契約期間ということで月給ベースでの求人が多いです。年収は正社員の場合よりもやや低めになっています。
アルバイトの場合
アルバイトの場合は、求人ボックスによると、時給で800円〜1300円が多いです。東京や愛知などの都会では時給が高く、仙台や高知などの地方は時給が低い傾向にあります。在宅からでも仕事ができる求人は多いので、時給が高いところで働きたい方は、都市部の企業の求人に応募してみると良いでしょう。
在宅可能なゲームテスターの求人を探す方法
ここでは、在宅可能なゲームテスターの求人を探す方法を紹介します。
クラウドソーシングサイトを活用する
まず、クラウドソーシングサイトから仕事に応募する方法があります。
クラウドソーシングサイトで取り扱っている仕事は、在宅ワークが大半を占めているので、ゲームテスターの求人も見つけやすいです。
クラウドソーシングサイトには、ランサーズやクラウドワークス、クラウディアなどがあります。企業の中には、1つのクラウドソーシングサイトでのみ求人を掲載していることもあるので、複数のサイトに登録して案件を探すと良いです。
ゲーム会社のホームページから申し込む
ゲーム会社のホームページから直接申し込む方法もあります。
企業の中には、ホームページにゲームテスターの募集ページを掲載していることがあります。
企業に直接応募するメリットとしては、契約して仕事をする際に、報酬をそのまま受け取れるという点です。クラウドソーシングサイトで仕事をする場合には、報酬を全て受け取れるわけではなく、20%のシステム手数料が差し引かれます。
ホームページに記載されている募集要項を確認して、要件に満たしていれば応募してみることをおすすめします。
ハローワークのインターネットサービスを活用する
ハローワークのインターネットサービスを活用するのもおすすめです。
2021年9月21日から、ハローワークのHPよりオンラインで求人に応募できるようになりました。また、ハローワークでは、気になる求人があれば内容の詳細について教えてくれます。
相談もしながら、仕事先を探したい方はハローワークを利用してみてはいかがでしょうか。
求人募集サイトをチェックする
求人募集サイトをチェックして応募先を決める方法もあります。求人募集サイトには、indeedや、求人ボックス、タウンワークなどがあり、これらは求人掲載数も豊富でおすすめです。
まとめ
ゲームテスターの仕事は、ゲームのバグを発見しゲーム開発者に報告をすることです。ゲームが好きで、単純作業に飽きることなく、責任を持って仕事をやり遂げる意志のある方におすすめな仕事です。
また資格も必要ないため、未経験から応募できる求人もたくさんあります。
さらに在宅で仕事ができるので、自分のペースで好きな時間に働くことができます。興味のある場合は、本記事で紹介したことを参考にしながら、ゲームテスターの仕事に応募してみてはいかがでしょうか。