クラウドソーシングサイトの比較をしたいあなたへ。当記事では、2大クラウドソーシングサイトの「ランサーズ」「クラウドワークス」を7つのポイントから比較します。自分が探す職種やレベルに合わせて使い分けましょう。
「クラウドソーシングサービスを使って副業をしてみたい」
副業を検討している場合、一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
今回の記事では、両サービス利用経験のある筆者が、2大クラウドソーシングサイトの「ランサーズ」「クラウドワークス」を7つの観点から比較して解説します。
結論から言うと、両者に大きな違いはありません。そのため、案件ごとの細かな特徴にあわせて使い分けましょう。
また、後半ではランサーズやクラウドワークスの注意点も解説します。確かな知識を身に着け、良い案件を獲得しましょう。
クラウドソーシングサービスの種類は大きく分けて2つ
企業または個人が、主にオンラインで外部の人材に広く業務を委託することができるクラウドソーシング。クラウドソーシングには大きく分類して、2つのタイプが存在します。
1つは「総合型クラウドソーシング」と呼ばれ、幅広い分野の仕事を募集する形態です。
もう1つは「特化型クラウドソーシング」と呼ばれるもので、プログラミングやWEBライティングなど、特定の分野に特化したつくりのサイトです。
今回紹介していくランサーズとクラウドワークスは、総合型クラウドソーシングサイトに該当します。
大手クラウドソーシングサイトは「ランサーズ」「クラウドワークス」
クラウドソーシングサイトと聞けば、ランサーズとクラウドワークスの名が真っ先に挙げられるほど、両者は認知度が高いです。
日本におけるクラウドソーシングサイトの先駆けとなったランサーズは、各種サポート体制が整っており、初心者から熟練のワーカーまで自身のレベルに合わせて利用しやすいサービスです。
一方で最大規模の案件数を有するクラウドワークスは、案件数やジャンルが充実しており、希望の案件を見つけられる可能性が高い点が魅力です。
したがって副業を検討する際には、2社ともに登録を済ませておくことで、スムーズかつ自分に適した案件獲得につながります。
総合型クラウドソーシングサービス共通の特徴を踏まえよう
先述しましたが、ランサーズとクラウドワークスはどちらも総合型のクラウドソーシングサービスです。したがって募集している仕事の内容は多岐に渡り、ライティングやデザイン・システム開発・コンサルティングなど実にさまざまです。
両者共に仕事内容のジャンルが豊富で、副業初心者でも自分に合った仕事を見つけやすいです。
さらに最初は単価の低い案件からスタートすることが基本ですが、両社ともランクアップ制があり、徐々に単価の高い案件獲得につながっていきます。
また時間と場所を選ばない仕事も多く、本業や家事・学業の合間に副業として稼ぐことが可能です。
慣れてくると自分の方から仕事を発注することもできるので、独力では難しい分野は外注するという働き方にも活用することができます。
ランサーズ・クラウドワークスの比較ポイント7選
クラウドソーシングの業界で双璧とも呼べるランサーズ・クラウドワークスですが、それぞれの違いについても知りたいですよね。
ここでは7つの観点から、両サービスの比較をします。
比較ポイント1:案件数や募集の数
クラウドソーシングサイトで募集している案件には、誰でも応募できる「公開案件」と、特定の人しか受注できない「非公開案件」の2種類があります。
結論から言うと、非公開案件を除いた一般公開案件総数は、クラウドワークスに軍配があがります。
しかし案件数は仕事のジャンルによっても異なるので「数が多いからクラウドワークス一択」とは断言できません。実際に筆者が応募している特定分野でのライティング案件はランサーズの方が多く質も高いです。
したがって案件数の多さは目安程度にし、自分が探すジャンルが多いサイトを活用しましょう。
比較ポイント2:案件の質
クラウドソーシングサイトで募集している案件には、相場価格よりも極端に単価の安い案件もあります。反対に非常に高額な報酬を提示しているものもあり、案件の質にばらつきがあります。
両社ともに登録者が非常に多いため、一定の割合で質の低い案件や、怪しげな案件はありますが、多くの仕事は適正か優良なものです。
案件の質も業種や時期により変動がありますが、両社において大きな違いはなく、どちらも安心して受注できると言えます。
しかしランサーズ・クラウドワークスどちらでも、まれに怪しい案件を見かけますので注意はしておくべきです。「未経験社OK」や「誰でも簡単に高収入」などの文句には気をつけましょう。
実際、誰でも簡単に高収入を謳った案件は詐欺の報告が多くあるため「楽に稼げる仕事=危険」と頭の片隅に置いておくと被害を防げます。
比較ポイント3:報酬の支払い方法
報酬の支払いシステムにおいても大きな違いはありません。どちらも仮払い方式を採用しており、クライアントからの未払いを予防できるシステムが整っています。
参考までに「仮払い」とは、発注者と受注者の委託契約が締結された際に、クラウドソーシング会社に発注者が一旦支払いを済ませる方法です。そして実際に納品確認された段階で、受注者の元へ報酬が支払われます。
報酬を受け取る方法は、両社とも各銀行・ゆうちょ銀行での受け取りが可能ですが、ランサーズはPayPalでの支払いに対応していません。
振込手数料についての違いはなく、ランサーズ・クラウドワークスともに同額となっています。振込手数料は楽天銀行が100円、その他の銀行では500円となっています。
比較ポイント4:受注者側の支払い手数料
仕事を受注した側は、支払われる報酬額に応じて手数料を引かれます。支払い手数料の額は以下の表の通りです。
支払い手数料はランサーズ・クラウドワークスで違いはありません。
報酬金額が10万円以下の場合 | 報酬金額の20% |
報酬金額が10〜20万円の場合 | 報酬金額の10% |
報酬金額が20万円を超過する場合 | 報酬金額の5% |
受注者が支払う手数料は、支払いの際のシステム手数料だけです。案件を受注する際に費用が発生することはないのでご安心ください。
また発注者の場合にも発注自体の費用は無料です。
手数料が引かれた額が受け取る報酬額になるので、案件を受ける際には手数料のチェックを忘れないようにしましょう。
比較ポイント5:サポートの充実度
充実したサポート体制かという視点から比較すると、ランサーズの方が優れています。
たとえばランサーズでは、利用規約に違反するような受発注者を厳しく取り締まっており、安全への意識が高く信頼できる点が魅力です。人工知能を利用した、悪質案件の検出にも力を入れており、トラブル防止に努めている印象を受けます。
しかしクラウドワークスも決して安全意識が低いわけではありません。依頼主と連絡が取れない場合のサポート機能が充実しており、初心者にとっては心強い機能を備えています。
実際に筆者も契約後にクライアントと連絡が取れなくなった際は、クラウドワークスの事務局に連絡して対応してもらいました。「支払いがされない」と事務局に連絡してその日のうちに対応をしてもらえたため、非常に安心感を覚えました。
比較ポイント6:有料オプション
両社ともに、発注者向けの有料オプションがある点にも触れておきます。
有料オプションを導入することで、より多くの人に案件を告知できるようになったり、目立つ位置に掲載されるようになったりします。
具体的には、仕事を募集するページで目立つ「急募オプション」(税込7,700円)や、「100人一斉通知オプション」(税込6,600円)などの価格には両社差がありません。この他にも多くのオプションで同じ価格となっています。
特定のワーカーに一斉通知を送るオプションでは、ランサーズ(税込16,500円)とクラウドワークス(税込11,000円)と違いがあります。細部における価格の違いはありますが、総じて同程度の価格帯に収まっていると言えます。
※料金は自社調べにより、あくまで目安として参考にしてください。
比較ポイント7:サービスの知名度
クラウドソーシングサービスを提供している会社の中では、圧倒的な知名度を誇る2社。そしてクラウドワークスとランサーズは、お互いに比較対象として同時に語られることが多いです。
そのためどちらか一方を知っている場合、大抵もう一方も知っているという場合が多いのではないでしょうか。
筆者自身もクラウドソーシングサイトで活動を始める際は、両者を同時に登録しました。
案件数や登録者数なら、国内最大規模のクラウドワークスに軍配があがりますが、サービス開始時期はランサーズの方が先行です。しかし知名度に限れば、クラウドワークスの方が勝っています。
【実績を作るために】初心者が応募するならどちらがおすすめ?
では初心者が応募する場合、ランサーズとクラウドワークス、どちらを選ぶべきでしょうか。
結論としては、どちらにも初心者向けの案件があり、案件総数や仕事の種類にはそれほど差がないと言えます。
まずは実績がなければ単価の高い案件を受注するのは難しいので、初心者にとっては簡単な仕事から始めるのが一般的となります。
初心者はまず「タスク案件」という難易度の低いものから始めて、実績作りをすることをおすすめします。簡単な作業が多いので、気軽に始めてみましょう。
タスク形式の案件を数多く受けるならランサーズ
初心者はタスク形式の案件で実績を作るのが、高単価の案件に採用されるために必要であると述べました。タスク案件は単価の安いものが多く、大きな収入にはなりませんが、初心者でもできる簡単な作業ばかりです。
経験の浅い初心者の場合は、サポート体制の充実しているランサーズで、いくつかのタスク案件を受注してみましょう。数をこなすことで自信につながり、クラウドソーシングに慣れるきっかけにもなります。
タスク形式の案件はすぐに報酬になるので、お金を稼いでいる実感を味わうことができます。そして自信がついたらプロジェクト形式と呼ばれる案件に応募し、さらにステップアップを目指しましょう。
ライティング系の仕事ならクラウドワークス
タスク形式の案件に慣れたら、応募した人の中から採用されるタイプの、プロジェクト案件に挑戦です。
クラウドソーシングの仕事の中でも、初心者にとって始めやすいライティングの案件に応募することをおすすめします。クラウドワークスなら、ライティングの簡単なマニュアルが用意されているので、安心して始められます。
クラウドワークスのライティングは、案件数も多く幅広いジャンルから選択することができます。実際に書いてみることで、自分の得意な分野を見つけることにつながるので、ライティング案件数の多いクラウドワークスが最適です。
最初の案件を獲得するのは難しく感じますが、プロフィール文の工夫やポートフォリオ作成を行い、根気強く挑戦しましょう。
まとめ:自分に合ったサービスを選択し、副業をスタートさせよう
今回は代表的なクラウドソーシングサービスである、ランサーズとクラウドワークスを比較しながら解説しました。
それぞれに特徴はありますが、どちらも利用者の多い信頼できるサービスであることは間違いありません。まずは2つのサービスに登録し、実際に利用してみることで、自分に合ったものを見つけることができます。
大切なのは自ら選択し、行動に移すことです。少しでも興味を持てたのであれば、この機会に思い切って副業に踏み切ってみましょう。