あなたは、副業で稼げる資格とはどのようなものがあるのか、ご存じでしょうか。いくつもある魅力的な資格の中で、どれが副業に向いていて稼げるのかを知りたくありませんか?
お金になる資格は数多くありますが、副業に役立つ資格というとそれほど多くはありません。今回は、副業に向いていて、なおかつお金になる資格をご紹介します。
副業で稼ぎたいというあなたはぜひ、この記事を参考にしてみてください。
副業に資格は必要?
結論から言うと、副業に必ず資格が必要なわけではありません。しかし、資格を持っていると有利になる仕事は存在します。また一口に資格と言えども、種類は様々です。自分が希望する副業によって役立つ資格は異なります。
次項からは副業を始める際、資格を持っておくと良いケースやメリットを解説していきます。あなたの目指す副業イメージと照らし合わせ、ぜひ参考にしてください。
資格を取得するメリット
資格を取得するメリットは下記の2つです。
①副業で有利になる
資格を取得することで、副業の選択肢が広がったり優遇されたりする可能性が高まります。
たとえば副業でライターを始める場合、ファイナンシャルプランナーの資格を持っている方は「金融ジャンル」の専門的な記事を担当できたり、文字単価を高く提案してもらえます。
筆者自身もファイナンシャルプランナーの資格を持っていますが、ライティングの案件では通常0.8円の案件を有資格のため1.2円で引き受けることができた経験があります。
②転職に役立つ
副業のために取得した資格が、本業の転職に役立つケースもあります。
筆者の場合、それまでは飲食店で週に4回パート勤務していましたが「お金の管理がうまくなりたい」と思い立ち、コツコツと勉強を進めファイナンシャルプランナーを取得しました。
さらに子育ての関係から在宅勤務を考えていたため「ファイナンシャルプランナーの資格を活かして在宅で働けないか」と試行錯誤し、現在は金融系WEBライターとして月々安定した収入を得ています。
上記のように副業を通じて資格取得することは、本業の転職に役立つというメリットもあるのです。
会社員の副業に役立つ資格の選び方
本項目では副業に活用できる資格の選択方法を解説します。モチベーションや将来性を考慮して適切な資格取得を目指しましょう。
1:興味や関心が強い分野の資格を選ぶ
資格取得には勉強が付き物です。科目問わず勉強が好きな方は問題ないですが、中には「勉強が苦手」と抵抗を感じる方もいるはずです。しかし「自分の好きな分野の勉強」であればいかがでしょうか。
「車が好きだから車関係」「経理の経験があるから簿記」と、自身の興味ある分野や経験したことのあるジャンルを選択すると、自ずと勉強も捗ります。資格取得を目指す際は、自身の関心のある分野の選択をおすすめします。
2:本業とのシナジーが出る上級資格を選ぶ
シナジーとは「相乗効果」を意味します。
企業で働いている人が、管理部門に勤務することになったため、経営に関する知見を深めようと「中小企業診断士」資格取得した場合、企業内での円滑な業務遂行はもちろん、副業として企業コンサルや講演会を主催できるようになります。
このように本業と副業に関連性がある場合、共通して活用できる資格取得を目指すと良いでしょう。
3:将来の転職を見据えた資格を選ぶ
あなたが「身につけたスキルを活用し、ゆくゆくは転職したい」と考えている場合にも資格取得は有利に働きます。
例えばディベロッパー系企業への転職を望んでいる場合、「宅地建物取引主任者」の資格を取得し業務に携わることはもちろん、ココナラ等のスキル販売サイトで自身のハウツーを活かしアドバイザーとして活躍することも可能です。
将来の転職まで見据えて、資格と副業を考えることが重要です。
資格①宅地建物取引主任者
「お金になる資格」の種類として注目されている国家資格は「宅地建物取引主任者」です。2015年に法改正で「宅地建物取引士」と名称が変更され「士業」としてより権威ある資格として注目されています。
業務内容は顧客と不動産の取引を行う際、権利関係の調査の他、説明契約締結などの業務を担当します。
難易度
宅地建物取引主任者の試験における合格率は約15%~18%です。
最難関の試験とは言わずとも、難易度は高めの試験です。
必要な学習期間
学習時間の目安は300~400時間を見込みましょう。
難易度は高めの資格ですが、時間をかけてしっかりと学習すれば学歴関係なく合格を目指せる資格です。
収入の目安
宅建士の資格を持っており、一般的な企業に正社員で登用された場合の年収は450万円~600万円が目安です。
役職や手当等によって差がありますが、普通の生活をするには困らない収入を得られます。
また副業においての収入は、ジャンルにより大きく異なります。
一例として、不動産業の繁忙期(1月~3月)に本業とは別にスポットでアルバイト勤務を行う場合、時給1,000円~1,500円で勤務可能です。
資格②行政書士
近年通信教育で人気の国家資格「行政書士」も副業におすすめの資格です。業務内容は、官公庁への提出書類や権利義務・事実証明に関する書類の作成や提出手続きがあります。
難易度
行政書士資格の合格率は10%前後と、やや高めの難易度です。
しかし、出題されるポイントを押さえ効率的に学習を進めることができれば、学歴関係なく合格を目指すことが可能です。
実際に筆者が働いていた飲食店では、正社員で働きながら行政書士の資格を取得し、転職したケースがありました。
必要な学習期間
学習時間は800時間~1,000時間が目安です。
学習期間が長くなるため、しっかりとスケジュールを立ててから学習を始めましょう。
収入の目安
行政書士は正社員での雇用形態の場合、平均年収は600万円前後です。
しかし行政書士は、副業から独立まで幅広い就業形態があるため、働き方によって年収が大幅に変動すると認識しておきましょう。
また副業として収入を得るためにおすすめの働き方は「資格スクールの講師」です。夜間や土日など本業の合間時間を活用し、行政書士を目指す方のスクールで非常勤講師の勤務をした場合、1時間2,000円~3,000円の高時給で収入を得られます。
資格③日商簿記2級
学生から社会人まで幅広い世代が取得を目指す「日商簿記」もおすすめの資格です。
企業における資金の流れを把握・整理する知識が身につき、経理や財務の場面で重宝されます。特に2級は実践的な知識が身につくため、取得するなら2級を目安にチャレンジしましょう。
難易度
日商簿記2級の合格率は約25%です。
しかし試験の難易度が回によって異なり合格率に開きがあるため、過去問を網羅することで合格を目指せます。
必要な学習期間
学習時間は200時間~300時間が目安です。
簿記の基礎知識がない方は、日商簿記3級の学習から始めると理解を深めやすいでしょう。
筆者の場合、3級と2級を同時に通信教育教材を活用して取得しましたが、1日2時間の学習を半年続けることでどちらも一発合格できました。
収入の目安
収入は職種や企業によって大きく異なります。
日商簿記2級の資格手当目安は1,000円~5,000円(月)。また正社員年収としては350万円~600万円と業種や職種によって幅があります。
しかし副業で活かす場合、WEBライターとしてならお金にまつわる専門的な記事を文字単価2円〜等、比較的高い単価で引き受けることができます。
実際に筆者も通常は文字単価1円の仕事を多く引き受けていますが「簿記の有資格者優遇」と記載された案件は文字単価2.2円で契約した経験があります。
資格④社会保険労務士
国家資格である社会保険労務士は、社会保険や労働関連のエキスパートとして人事や労務管理を行います。企業において労働者の入社から退社まで、広く業務を担うことができます。
難易度
社会保険労務士は難易度が高く、合格率は約6%です。
試験範囲の広さが特徴で、法律用語を網羅しなければならないため、初心者には難易度が高い資格です。
必要な学習期間
学習時間は独学の場合1,000時間、通信教育やスクールの場合は500時間を目安としましょう。
出題範囲が広く、専門用語が多いことから学習に時間を要します。
収入の目安
社会保険労務士は勤務形態により平均年収が異なります。
勤務型正社員の社会保険労務士は年収400万円~500万円ですが、独立型は年収100万円~1,000万円と大きく開きがあります。
また副業としては「社労士会」主催のアルバイトがおすすめです。各都道府県の社労士会が募集しているアルバイトで、日当2万円前後の収入を得られます。
資格⑤ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー(FP)は非常にポピュラーな資格で、主婦からビジネスマンまで幅広い方々が取得を目指す資格です。
お金にまつわる基本的な知識のほか、金融商品取扱の専門的知識が身につくため、金融関連の転職や金融ジャンルのWEBライターに活用できる資格です。
難易度
難易度は取得する級によって異なります。
履歴書に記載可能かつ、実践で重宝されるのは「ファイナンシャルプランナー2級」からですが、合格率は約40%~50%とやや高く、計画的に学習すれば合格を目指せる資格です。
必要な学習期間
「ファイナンシャルプランナー2級」取得の学習時間は150時間から300時間が目安です。
また、ファイナンシャルプランナー2級の試験受験にはファイナンシャルプランナー3級を
取得している必要があるため、注意が必要です。
筆者の場合、3級を持っていなかったためキャリカレの2級・3級をまとめて取得できる教材を活用して段階的に受験しました。
3級は「普段申請している保険や福祉サービス」を利用していればわかる知識ばかりでしたが2級になると急に難易度が上がり、同じ保険の問題でも一歩踏み込んだ出題のためじっくり学習期間を設けないと合格は難しかったです。
筆者の場合、育児や仕事の合間をぬって1日2時間学習を進め、3級と2級を合わせて1年半かけて取得しました。
収入の目安
収入の目安にはバラつきがあり、勤務型FPと独立型FPでは収入が大きく異なります。
FP資格が活用できる金融機関の場合は年収600万円〜800万円程ですが、独立し経営がうまく行くと年収1,000万円超えも夢ではありません。
副業としてはスポットで相談者にアドバイスを行う「スポットコンサル」がおすすめです。
「ビザスク」等、スポットコンサルのプラットフォームへ登録しコンサルを行うと1時間あたり1万円前後の収入を得られます。
資格⑥中小企業診断士
日本経済新聞の調査で「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格 第1位」を獲得した人気の資格が「中小企業診断士」です。
日本で唯一の経営コンサルタントの国家資格で、マーケティングにおける幅広い知識を元に中小企業の経営全般で活躍できます。
難易度
合格率は約4%であり、非常に難しい資格です。
したがって明確な目的がない場合、モチベーションが続かず挫折する方が多い傾向にあります。
必要な学習期間
学習時間は教材を活用しても、最低1年以上を要します。
独学では難しいため、通信教育やスクールでの学習を検討しましょう。
収入の目安
正社員の場合、一般企業の管理部門、また中小企業診断士事務所の他、税理士事務所や中小企業支援機関への就職が可能です。
有資格者の3割は年収1,000万円以上というデータがあり、高収入を目指せる資格と言えます。
副業としての収入は様々な方法がありますが、一例としてスポットコンサルがあります。「ビザスク」「GLG」などスポットコンサルのプラットフォームサイトに登録して、1時間のコンサルを行うと1万円~1万5,000円前後の報酬を得られます。
資格⑦WEBライティング技能検定
あまり聞き馴染みのない資格ですが、副業としてWEBライターを目指す方におすすめの資格が「WEBライティング技能検定」です。
資格内容としては「WEBライターとして働く際に必要なビジネスマナーや文章作成技術を証明」することができます。
難易度
合格率は約47%と、今回解説する資格の中では低めの難易度と言えます。
しかし事前に模擬問題を解いたり、WEBライティングにまつわる基本知識を学習しておかなければ合格は難しいです。
必要な学習期間
基本知識に対する学習時間は個人差がありますが、1ヶ月から半年です。
学習内容には即興でライティングを行う「ライティング問題」があるため、普段文章を書かない方はライティング練習を入念に行う必要があります。
収入の目安
収入の目安は個人差が大きいです。
しかしWEBライティング技能検定合格者の場合、基本的ライティングスキルが身についているため、平均的な文字単価「1円」の案件を引き受けることが可能です。
例えば、4,000文字の案件を1ヶ月に20本引き受けることができれば月8万円の収入を得られます。
正社員として活用できる機会はなく、収入の目安を算出することは困難です。
しかし副業としてはWEBライティング知識が身についているため、ライティング業務は問題なく可能です。普段文章を書かない方がWEBライターとして副業を検討する場合、ぜひ取得したい資格です。
まとめ
今回の記事では副業に活用できる資格取得を目指す方に向けて、役立つ資格を7つご紹介しました。さらに資格取得のメリットや実際に必要な学習時間、収入目安をお伝えしたことで具体的イメージが湧きやすくなったかと思います。
しかし副業自体や副業のために資格取得を目指すことは、キャリアアップや自身の可能性を広げるために重要です。自分に合った資格を見つけて、ぜひステップアップを目指しましょう。